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佐井花烏月(さいかうづき)
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性別:
女性
職業:
一応漫画家?
趣味:
漫画を描く事
自己紹介:
佐井花烏月(さいかうづき)ともうします。
ここのブログでは
イラスト付童話や小説を制作していこうと思ってます。
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2013/10/30 (Wed)
魔法使いの王子様
太陽は炎の灯火を地平線に沈ませ、闇を連れてきた空には鋭い刃を連想させる月が船のように月化草停泊しているように見える。
その月を目指しながら歩いているような不思議な気分だ。
その足下には人の歩調に合わせて歩幅に二歩ほど前を歩くジュカ猫。
ジュカ猫は先を歩きながらも、ついてくるか確認するようにこっちをちらちらとふり向くが、しっぽが下の方に激しくふっている。
(来てほしいのか来てほしくないのかどっちなんだよ)
とジュダは思う。
崖岩に根が一体化するように織り込まれるように張っているため、ゴツゴツとして躓いて横へ倒れたら一貫の終わりなので、慎重に歩いている内に月化草に辿り着いた。
実際に近付くと平均的な青年男性の胴体の幅ほどのグレイの体の幅ぐらいの茎だった。
大きく見えたのはその3倍に茎が螢の光りのように放っているからだ。
ジュダは月化草を見上げてウ~ンと唸った。
身長は自分の三倍ある高さだ…自分一人じゃ引っこ抜けないし、切り倒すのも難しそうだ。
けれど、出来ないといいたくない。
「あれって…引っこ抜けるの?本当に抜いちゃっていいのかな?」
と強がっていってみる。口には出さないが、
(これを観光にやってくる人がいるなら残念がる人が何人出るか…)と思う。
ジュダは実際見たこともないが、満月の夜に神々しい光景を観て喜ぶ民達の観賞用のスポットをジュダは奪っていいのか考えた。
しばらく黙って考え迷っているジュダにジュカ猫は人を嘲るような口調で言う。
「魔法使いになりたいのだろう?
私を人の姿に戻さなければ魔法使いになる夢は叶わぬぞ?それでもいいのか?」
逆に猫の姿のままでいいのか?とジュダは言ってやりたかったが、もし、それでもいいと言い出したら困るので言わなかった。
「うん……じゃあ…しかたないよね」
ジュダは迷っても一方を捨てる決断力に優れていた。
捨てたモノに後悔はあってに選んだ方に何か希望があるとおもう。
けれど、判断力はともかくとして…
岩が根に張り付いていていて抜くことは到底無理。
どんな方法で抜いたら良いか、考えるより言い出した猫
に文句を垂れる。
「ねえージュカーこれ絶対抜けないよ!!茎もでかすぎるし!切ってもって……っ!」
ジュカ猫がいる足下に目を向けたがいなかった。
ジュカ猫は助走をつけて、ジュダの頭に勢いよく蹴りを入れた。
その反動でジュダの足は岬の先端から踏み外した。
「な!なにするんだよ!!」
とっさに月化草にしがみつく。
「お前の望みをいってみろ…」
ジュカ猫はジュダを見下ろす。
「望み…・・・!?魔法使いになって国のために力を尽くして民達を幸せにしたいっ…痛っ!!」
ジュカ猫は思いっきり手を噛み付く。
「それが・・・気にくわないんだよ…」
ジュカ猫は困惑するジュダを金色の細い目で見下ろし 声を低めて憎々し気に言い放つ。
ジュダはジュカ猫の言っている気に食わないというのは力に関してだと理解した。
ここまで導いておいてこの仕打ちはないと思う。
「なんで?ジュカはその力で民を救って導いたじゃないか!
いくらその力が恐れるものだとしても皆の役に立つ力だったって僕は思うもの!」
「皆を救おうなんて大それているんだよ…幸せや不幸は人それぞれ違うモノ…なのに何が救うだ?
民は魔力で解決することを望むと思うか?」
ジュカネコは自分を責めている様にいう。
ジュダは落ちまいと両手のみでしがみついている苦しさより、ジュカの苦しみを感じた。
「悔いてるの?自分がしてきたことを」
ジュカ猫が前世人であった時、魔法を使って、他国や自分の国の民を恐怖に陥れた。
これは『魔王』と敬われた真実。
「ああ…そのため…我は皆から見放された…」
ジュカ猫は三日月を眺めるが、それより遠い過去を思い出しているようだった。
ジュダはジュカ王のことを誰よりもしらべて憧れていただけにジュカが思っていることが分かるような気がした。
ジュカ王は他国の魔法使いに殺されたという伝説は幽かだが残っている。
民達が頼んだ魔法使い。民達の望みは王の死。
戦争に狩り出される民達が増えないように…
もうこれ以上戦争はしたくない…という民達の望みだったという。
ジュカ王は領土を増やせは皆幸せになると信じていた。
けれど、目的に情は存在していなかったのかもしれない・・・
「お前は同じだ…この月化草だって民達のわずかな愉しみの一つだ。
それを迷いなく奪おうとする…その性格も何もかも我に似て腹が立つ。また同じ繰り返しをしようとしているお前が・・・」
遠くへ、視線を向けていた金の瞳のをジュダを憎々し気に見下ろす。
それは、自分に憧れていたジュカが企みを知り、どんな表情をしているか確かめるためだった。
恐怖か、怒りちらした顔か、助けをもとめ情けない表情をしているか・・・・・・
「・・・ジュカと同じだね・・・」
けれど、どれも違った。
ただ悲し気にこちらを見ている。
悲し気に微笑んでいる。
仕方がないというように、その顔を見られたくないのか、地上を見下ろす。
「僕も・・・同じ繰り返し…したくなかったんだ・・・」
声が締め付けられる、だから弱々しく声を絞り出すようにジュダは言った。
「なに?」
意味が分からない。くり返そうとした癖に何をいってるんだ?
「僕が魔法使いになりたいと思ったのは魔王…君のことを知ったから…」
「我の所為だといいたいのか?」
ジュダは首を少し横に振る。
もっと否定的に大きく振ったらバランスを崩して落っこちそうで出来ない。
ジュダはジュカ猫に視線をあわせて訴える。
「僕はそんな魔法使いにならない…違う道があるんじゃないかと思って、同じ魔法使いになりたかった!」
ハッとする。
そんな考え方をしていたなんて思いもしなかった。
「それに…自分の未来を教えてくれる先生がほしかった…」
微笑んで自ら手を離す。
「!?」
「僕の本当の望みは……」
落ちていくジュダの言葉はその言葉までしか聞こえなかった。
「ジュダーーーー!!」
ジュカ猫は闇に落ちていくジュダに身を乗り出し叫ぶ。
悲鳴にも似た声。
このままジュダは死んでしまうのか……?
いや再び民に最悪を与え殺される自分の子孫を見たくなかった。
だから、ここで殺すつもりだったが・・・
自分の思っていたジュカの望みと違うらしい。
それに自ら手を放し、『先生がほしい』とはどういうことなのだろう…
自分がけしかけて、望みどおりの展開になったが、ジュダの最後の言葉と微笑みがジュカ猫の心に後悔が生まれる。
あの時と同じに……民に殺められた時のように…
新たな後悔の念に苛まれた時、突然下から上にかけて突風が吹く。
あり得ない風向き。
風はだんだん緩やかになり、上からジュダが降りてくる。
「ジュ…ジュダ……?」
「僕は不思議な力を持って生まれた…だから、みんな君の生まれ変わりだと思われて…殺されかけた事があるんだ…」
その月を目指しながら歩いているような不思議な気分だ。
その足下には人の歩調に合わせて歩幅に二歩ほど前を歩くジュカ猫。
ジュカ猫は先を歩きながらも、ついてくるか確認するようにこっちをちらちらとふり向くが、しっぽが下の方に激しくふっている。
(来てほしいのか来てほしくないのかどっちなんだよ)
とジュダは思う。
崖岩に根が一体化するように織り込まれるように張っているため、ゴツゴツとして躓いて横へ倒れたら一貫の終わりなので、慎重に歩いている内に月化草に辿り着いた。
実際に近付くと平均的な青年男性の胴体の幅ほどのグレイの体の幅ぐらいの茎だった。
大きく見えたのはその3倍に茎が螢の光りのように放っているからだ。
ジュダは月化草を見上げてウ~ンと唸った。
身長は自分の三倍ある高さだ…自分一人じゃ引っこ抜けないし、切り倒すのも難しそうだ。
けれど、出来ないといいたくない。
「あれって…引っこ抜けるの?本当に抜いちゃっていいのかな?」
と強がっていってみる。口には出さないが、
(これを観光にやってくる人がいるなら残念がる人が何人出るか…)と思う。
ジュダは実際見たこともないが、満月の夜に神々しい光景を観て喜ぶ民達の観賞用のスポットをジュダは奪っていいのか考えた。
しばらく黙って考え迷っているジュダにジュカ猫は人を嘲るような口調で言う。
「魔法使いになりたいのだろう?
私を人の姿に戻さなければ魔法使いになる夢は叶わぬぞ?それでもいいのか?」
逆に猫の姿のままでいいのか?とジュダは言ってやりたかったが、もし、それでもいいと言い出したら困るので言わなかった。
「うん……じゃあ…しかたないよね」
ジュダは迷っても一方を捨てる決断力に優れていた。
捨てたモノに後悔はあってに選んだ方に何か希望があるとおもう。
けれど、判断力はともかくとして…
岩が根に張り付いていていて抜くことは到底無理。
どんな方法で抜いたら良いか、考えるより言い出した猫
に文句を垂れる。
「ねえージュカーこれ絶対抜けないよ!!茎もでかすぎるし!切ってもって……っ!」
ジュカ猫がいる足下に目を向けたがいなかった。
ジュカ猫は助走をつけて、ジュダの頭に勢いよく蹴りを入れた。
その反動でジュダの足は岬の先端から踏み外した。
「な!なにするんだよ!!」
とっさに月化草にしがみつく。
「お前の望みをいってみろ…」
ジュカ猫はジュダを見下ろす。
「望み…・・・!?魔法使いになって国のために力を尽くして民達を幸せにしたいっ…痛っ!!」
ジュカ猫は思いっきり手を噛み付く。
「それが・・・気にくわないんだよ…」
ジュカ猫は困惑するジュダを金色の細い目で見下ろし 声を低めて憎々し気に言い放つ。
ジュダはジュカ猫の言っている気に食わないというのは力に関してだと理解した。
ここまで導いておいてこの仕打ちはないと思う。
「なんで?ジュカはその力で民を救って導いたじゃないか!
いくらその力が恐れるものだとしても皆の役に立つ力だったって僕は思うもの!」
「皆を救おうなんて大それているんだよ…幸せや不幸は人それぞれ違うモノ…なのに何が救うだ?
民は魔力で解決することを望むと思うか?」
ジュカネコは自分を責めている様にいう。
ジュダは落ちまいと両手のみでしがみついている苦しさより、ジュカの苦しみを感じた。
「悔いてるの?自分がしてきたことを」
ジュカ猫が前世人であった時、魔法を使って、他国や自分の国の民を恐怖に陥れた。
これは『魔王』と敬われた真実。
「ああ…そのため…我は皆から見放された…」
ジュカ猫は三日月を眺めるが、それより遠い過去を思い出しているようだった。
ジュダはジュカ王のことを誰よりもしらべて憧れていただけにジュカが思っていることが分かるような気がした。
ジュカ王は他国の魔法使いに殺されたという伝説は幽かだが残っている。
民達が頼んだ魔法使い。民達の望みは王の死。
戦争に狩り出される民達が増えないように…
もうこれ以上戦争はしたくない…という民達の望みだったという。
ジュカ王は領土を増やせは皆幸せになると信じていた。
けれど、目的に情は存在していなかったのかもしれない・・・
「お前は同じだ…この月化草だって民達のわずかな愉しみの一つだ。
それを迷いなく奪おうとする…その性格も何もかも我に似て腹が立つ。また同じ繰り返しをしようとしているお前が・・・」
遠くへ、視線を向けていた金の瞳のをジュダを憎々し気に見下ろす。
それは、自分に憧れていたジュカが企みを知り、どんな表情をしているか確かめるためだった。
恐怖か、怒りちらした顔か、助けをもとめ情けない表情をしているか・・・・・・
「・・・ジュカと同じだね・・・」
けれど、どれも違った。
ただ悲し気にこちらを見ている。
悲し気に微笑んでいる。
仕方がないというように、その顔を見られたくないのか、地上を見下ろす。
「僕も・・・同じ繰り返し…したくなかったんだ・・・」
声が締め付けられる、だから弱々しく声を絞り出すようにジュダは言った。
「なに?」
意味が分からない。くり返そうとした癖に何をいってるんだ?
「僕が魔法使いになりたいと思ったのは魔王…君のことを知ったから…」
「我の所為だといいたいのか?」
ジュダは首を少し横に振る。
もっと否定的に大きく振ったらバランスを崩して落っこちそうで出来ない。
ジュダはジュカ猫に視線をあわせて訴える。
「僕はそんな魔法使いにならない…違う道があるんじゃないかと思って、同じ魔法使いになりたかった!」
ハッとする。
そんな考え方をしていたなんて思いもしなかった。
「それに…自分の未来を教えてくれる先生がほしかった…」
微笑んで自ら手を離す。
「!?」
「僕の本当の望みは……」
落ちていくジュダの言葉はその言葉までしか聞こえなかった。
「ジュダーーーー!!」
ジュカ猫は闇に落ちていくジュダに身を乗り出し叫ぶ。
悲鳴にも似た声。
このままジュダは死んでしまうのか……?
いや再び民に最悪を与え殺される自分の子孫を見たくなかった。
だから、ここで殺すつもりだったが・・・
自分の思っていたジュカの望みと違うらしい。
それに自ら手を放し、『先生がほしい』とはどういうことなのだろう…
自分がけしかけて、望みどおりの展開になったが、ジュダの最後の言葉と微笑みがジュカ猫の心に後悔が生まれる。
あの時と同じに……民に殺められた時のように…
新たな後悔の念に苛まれた時、突然下から上にかけて突風が吹く。
あり得ない風向き。
風はだんだん緩やかになり、上からジュダが降りてくる。
「ジュ…ジュダ……?」
「僕は不思議な力を持って生まれた…だから、みんな君の生まれ変わりだと思われて…殺されかけた事があるんだ…」
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