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童話、イラスト、物語だけを語ります。 個人的なことは書きません。 純粋に物語だけのブログです。
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佐井花烏月(さいかうづき)
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女性
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一応漫画家?
趣味:
漫画を描く事
自己紹介:
佐井花烏月(さいかうづき)ともうします。

ここのブログでは
イラスト付童話や小説を制作していこうと思ってます。

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2012/11/09 (Fri)
ここはどこ?

私がいる場所は
真白い壁の部屋に
アクセントのように壁の上下に青い縁取りを囲んだ清々しい部屋

その青い縁取りと同じ青い扉に
青いトランプの柄をした絨毯

そのして
黄色い円形のテーブル

こんな部屋みたことない
知らない

けど




不思議の国のアリス


イメージがわく


なら

私は


アリス


になるのか



テーブルの上にはパンと飲み物


飲めや

食えや

しなくては
前に進まないと言うこと?

先に進めばまた
奇っ怪な出来事に遭うというのに

はっきりいって
私はアリスじゃない

物語もうろ覚えだ

それなのにアリスを演じなくてはいけないのか

目の前にある
食物を私は睨む


私が主人公のアリスなら
ぜったいに食べない

飲まない

だって食べたら大変な目に遭うから

後悔するに決まってる。
回れ右をして
私は青い扉をあけた





水を頂戴!

水をっ!

そこにある水を!!


凄く痩せた渇きに渇きまくった
ミイラが目の前に現れた

余りの驚きに扉をバタリと閉める

驚きに胸がドキドキとなる
合わせて激しく息をする

あれはなに?
怖い

でもあんなに
飲みたいなら

あげても良かったのではないかしら


冷静になれば良心がわく



けれど
あの必死な姿を見るのは怖かった。

だって、ミイラに近い程にやせ細って目が血走っていた

水がないって言ったら私の血を吸い取りそう

でも水はこの部屋にある。
これをあの人にあげろということだろうか?
そうすれば

この奇妙な部屋の世界から出られる…

そんな気がしてきた

こわいけれど、勇気をだして
片手に水を持ち再び扉を恐る恐るあける…




あげたい…
あげなくては…っ!

私はだんだん必死になる。

でも扉がなかなか開かない!!
なんで!?

「狭いんだから無理矢理開けないでっ!」
どこかくぐもったようなたぶん女の人の声が叫んだ。

さっきのミイラのようなキイキイ声と対照的だった。
僅かに空いた扉から見えたのは
とてもどっぷりと太った巨人の女だった。

口元からよだれがでて、大きなお腹からはぐうぐうと地響きのように部屋に振動をつたわせた。

さっきの…ミイラがこの巨体になった?


不思議な国のありすなら、大きくなったり小さくなったりするのに…

私以外がミイラにデブになるなんて…客観すぎるアリスの世界

私自身が客観視しているからだろうか…

「あんた…そのへやからおいしそうな匂いがするわね~私に頂戴よ…」

いやしげにぺろりと自らのよだれを舌で拭う。

そして大きな指が扉の隙間から入って来た!!

思いっきりしめようとしたけれど、その隙間から
さっきのミイラの女があらわれて、とっさに私はテーブルまで逃げた。
じりじりとミイラは水を狙ってくる…
いや…私を狙っているのかもしれない…
きっとこの手にある水だけじゃ足りないと考えていそうな目だ

デブの指も引っ込んだとおもったら、顔の半分がドアの向こうから瞳をのぞかせている




そして…だんだん私の意識…
途切れた感情思考がこの危機を乗り越えるヒントを導き出す。

二人は異常にこの水とパンを狙っている
そしていまは
私自身を狙っている…

彼女たちが求めるものは願望

飲食に隠された異常な求め方…
そして私を見つめる姿…

今の私は私自身の望んだ姿…

だってここは
夢の世界…

そしてこの二人も私自身…

二人の気持ちも共通して痛いほど目に見えて表れている
感じ取れてしまっている…

私は二人と対象に食に関心が全くない…
最初にここに来た時アリスのイメージの
前に食べることを拒絶した…

ここから出るということは現実へ戻る事…

現実の私がどうなっているか全く思い出せない…

それが恐怖でもあるけれど、
この危機から乗り越えるには

これしかないのだ!

テーブルに合った

パンを口に必死にほうばる。

喉にパンが詰らないようにバランス良く
水を飲み干した。

必死でもなぜか、このパンがとてもおいしく感じ
水の冷たさ柔らかさが優しく喉を潤す…

ああ…
おいしい…
スッと体に澄み渡っていく…

全て食べ終わったとき
幸せ感と満足感に意識が途切れた…


次の日
目を覚ませば
またもや
さっぱりとした部屋にいた。

真っ白の天井に白いベット
薄青い病院のカーテン…

ベットの両脇には白い服を着た先生と
涙にぬれる母が私を覗き込んでいる…

ああ…
帰ってこれた…

記憶もどうしてここにいるのかも思い出した・・

私は極度の拒食症で倒れてしまったのだ…

夢の中のミイラ程に細い腕ではないが
細い管が黄色い栄養を含んだ点滴を流し込んでいる…

テーブルの色・・・

あれはあの夢は現実と繋がった夢…
その夢を私は忘れなかった・・・

もう水を飲んで喉に手を突っ込んでは物を吐こうとはおもわない


今日与えられたご飯と飲み物はキチンと飲む事
それが出来るようになった事すら感謝


適度に食べた時の満足感と潤いを忘れない
…忘れてはいけない事…



あの夢の部屋にはもう戻りたくないけれど

心に残る不思議な夢の部屋…

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